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Meigyoku Eyes

母体回帰

皆様、お元気ですか?明玉です。2月のメッセージが遅れてしまい、三月となりました。実は私事ですが、私の父が二月十四日 St. バレンタインデーに天国へ旅立ちました。90才でした。六ヶ月寝たきりになり看病しておりましたが、眠るように息をひきとりました。大往生です。
この際に色々と感じることがありましたので、3月のメッセージとして発表したいと思います。

父が亡くなる前後、私のおなかの調子が悪くなり…それはまるで水が波のように動く感じでした。おなかの中で水が波のように移動しているというか…「死」というのは肉体から魂が抜けていくことといわれてますが、多分この感じた水は「羊水」でまさしく「母体回帰」現象が私のおなかの中で起こっていたと思われます。

生命が宿り母体の羊水の中で赤ちゃんは育っていくのですが、「死」を迎えるとき、この羊水にいだかれ、母体回帰を果たし、あの世、天国へ向かうのではないかと思います。父が亡くなる日の前日から私のおなかのうねりが始まり、亡くなった当日には、うねりは最も大きくなり、遺体となって、納棺する頃には、このうねりは治まりました。

人は産まれるとき、暗い産道をねじれる様に辿り、羊水から離れ旅立つ。光が見え、不安と羊水に抱かれていた時が終わり、産まれるので、泣きながら産まれます。それを迎える人々は、喜び 笑顔で赤ちゃんを迎えます。泣きながら産まれ、死を迎えるときは羊水「母体」に帰り、これでやっとこの世の修業からハナれ、やっとやすらかに天国へ旅立つとき、周囲の人々は悲しみに泣いている。泣き笑いとはいうが、人は「母体回帰」を経て、旅立つのだと思います。

羊水は海にもたとえられますが、寿命を迎えたとき、ごほうびでゆりかごのように「回帰」を許されるのだと感じます。肉親との別れは喪失感が深く、なかなか立ち直れないものですが、悲しみはすべて羊水という「海」におろし、前を向いて生きていきたいと思います。

平成27年3月2日
明玉

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